C3のフレームとボディマウント

 C3のフレームの概要について'81ショップマニュアルから抄訳してみました。



●フレームについて
 コルベットは4本のクロスメンバーを持つフルリジッドのペリメーター式フレームを採用しております。フレームの後半のせり上がり部分から前方向にtrapazoidal形(訳者註:多分三角トラス形の事だと思います)にサイドメンバーが走っていて運転室を形造ると同時に運転室を防護しています。エンジンマウントの強固な取付部を確保し、かつ前輪の動きに対するクリアランスを確保するためにフロントカウルのエリアでサイドメンバーは内側にS字形の曲線を描いています。フレーム後半のせり上がり部分から後ろ方向ではボックスセクションのサイドレールがリアアクスルとサスペンションの前後方向の動きを支えています。横方向の力の支持はサイドレールに溶接された様々な形状の4本のクロスメンバーが受け持っています。

 フレームの識別は図2A-1に示された場所に刻印がしてあります。



●オンカー・サービス
・フレームの検査
1)クルマをリフトに載せる(2柱リフトが望ましい)
2)フロアパンに異常がないか見る
3)フレームレールの内側にねばついた泥気や錆びがないかをチェック。フレーム上側や底側の見えない部分に腐食があるかも知れない。特にフレームのボックスセクションについて不要物の堆積がないかどうかよくチェックして、もしあったら取り除く事。

・ボディ下面の検査
1)クルマをリフトに載せる(2柱リフトが望ましい)
2)フロアパンに明らかなる異常がないか見る
3)フロアパン補強メンバーのアクセス穴の内側まわりにねばついた泥気や錆びがないかをチェック。これは見えない部分に腐食があるかどうかの最初の目安であると同時に最終的な清掃と腐食予防の手当てを行う前にまず修理を行わなければならないことの目安でもある。
4)タガネでもってフロアパン補強メンバーのドレーン穴が開いていることを確かめる。ボディサイドパネルにもドレーン穴がある。これらの穴はポンチかドリフト(訳者註:ポンチの親分か)で開けることが可能。サイドパネルのドレーン穴はロッカーパネルの後ろのセクションとリアクォーターパネル後ろの下側にある。
(訳者註:ショップマニュアルのこの項はこれで終り。ドレーン穴をオープンしてその後何をしろとは書いて無いです。あなたは穴を開けた後どうしますか?掃除するんですかねえ?)




・フレーム修整

 どの様な形であれ事故を起こすと結果としてフレームの「曲がり」や「そり」を招く可能性があるので事故を起こしたクルマはフレームアライメントが適正かどうかチェックされなければならない。加えてステアリング・ジオメトリーとホイール・アライメントも同様である。フレームの歪みについてアライメントを見るためのチェックポイントは図2A-2を参照の事。図示された基準ポイントは「トラム・ゲージ」にてチェックされなければならない。

(訳者註:トラム・ゲージとはどうやらスナップオンのカタログなどを見ると二点間の距離を測る大型簡易ノギスの様なものらしいです。構造は簡単で大きめのサイコロみたいな金属製の立方体を2個思い浮かべて下さい。2つの立方体に同じサイズの貫通穴を開けます。で、その穴の内径にほどよい1本の鉄棒を用意して2つのサイコロ立方体を差し込みましょう。鉄棒に差し込まれたサイコロ立方体は軽やかにスライドしなければなりません。で、2つのサイコロ立方体の上に先端の尖った「太めの針」を差し込みましょう。つまりこの二つの「針」で二点間の距離を測るのですね)

 図上のいくつかの計測基準点間の距離でフレームのどこを修正しなければならないかを見る。対称関係にある基準点間の距離差は1/4インチ(6.35ミリ)以内でなければならない。

1)図の二つの"X"の距離を測る(比べる)。これによってフレームの先端部分かフロントサスペンションのクロスメンバーのどちらかが変形していることが判る。

2)図の二つの"Y"の距離を測る(比べる)。これによってフレームの中央部分が変形しているかどうかが判る。

3)図の二つの"Z"の距離を測る(比べる)。これによってフレームの後半部分が変形しているかどうかが判る。

・トラムゲージによる計測手順
 ダメージを受けたフレームのアライメントをチェックする場合、まず図示された "X"の水平距離を測る事が最初のステップとなる。フレームアライメントチェックは全てトラムゲージを使用して行われなければならない。そして正確を期すためにトラムゲージの指針は図示の計測ポイントのセンターに位置していなければならず、またクロスバー(スライド棒)はきちんと水平になっていなければならない。

 もしトラムゲージが無い場合は「重り(錘)」を使用することもできる(訳者註:原文は"plumb bob"。測量に使用する下が石突みたいに尖っていて上側に糸が取り付けられる様になっている錘の事です)。この場合は「重り」の垂れ下がる角度を正しくするためにもクルマは水平面の出た場所に置かれなければならないっス。
 この方法を採る場合、必要なのは通常の測量などに使用する「重り」とそれに結ばれたタコ糸だけである。2点間の距離を測る場合、タコ糸の上端を基準点において重りを床に向かって垂らす。そして重りの尖った先端が位置するそのポイントの床上にマーキングをする。こうして床上にマーキングされた各ポイント間の距離をメジャーなどで測るとよい。

 次のステップは垂直方向の寸法を、基準平面からチェックポイントにかけて測る事である。セッティングが適切ならトラムゲージのバーはフレームの水平面と平行な面上に位置する事になる。これに対する例外としてはアライメントの狂ったエリアの中に計測用の基準点のひとつが含まれている場合が考えられる。この場合はフレームとトラムゲージのバーの間の平行な面がうまく出ない場合がある。修正が完了したら修正作業が正確に行われたかどうかを見るために今一度トラムゲージで基準点間を計測すること。


・フレーム寸法
 コルベットのフレームの寸法は図2A-3に示してある。