
6) デフに障害発見。症状と考察そして今後の対策
The excessive endplays are on my rear end... Worn side yokes!
●デフのサイドヨークにガタを発見して驚愕した私
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●このガタはC3のリア・アクスルがサスの一部として機能する事に起因する宿命的なものである
やはりC2及びC3のリアのハーフシャフト(ドライブシャフト)は「サスアームとしての応力を受け持っている」というのが事実の様です。私は以前はC3のハーフシャフトのフランジボルトが弱々しいのを見て「こんなものがコーナリング中の引っ張り強度に耐える訳がない、ハーフシャフトがサスの一部というのは何かの間違いではないか」と疑問を感じたりしておりましたがここに至ってようやく納得いたしました。C3のハーフシャフトは間違い無くサスの一部を構成しています。そしてそのためにサイドヨークのデフケース内部側を磨滅させます。
どういう事かと言うと横Gがかかるとコーナーの外側のタイヤ、という事はつまり外側のハーフシャフトおよびサイドヨークはグッと内側(デフ側)に押し付けられる事になります。この押し付けられる力をデフのピニオンシャフトで受け止めているのです。それも相当な力を。
尚、もうひとつの「ガタ」の原因となる要素としては「すり減ってしまったLSD」が挙げられるようです。ノンスリのディスクが長い年月の間にすり減ってしまって嵌合がゆるくなってしまうとやはりこのガタの原因となるもののようです。
そう言えば以前、いちさんにここのところの仕組みを教えてもらった事があります。「だからサイドヨークとピニオンシャフトがこれこれこういう風でかくかくしかじかで横Gを受け止めているんですよ」と解説して貰ったメールを「フンフン」と読んでいたのですがその時は今ひとつ理解していませんでした。今回サイドヨークのガタを体験して、あの時いちさんの言わんとしていた事が非常に良く理解できました。 |
●デフとサイドヨークの関係はどうなっている?
左のデフ断面図を御覧下さい。サイドヨークの内側末端がデフ内部の「ピニオンシャフト」に接しているのがお判りいただけるでしょうか。この部分で「押し込み側」の横Gを受け止めているのです。一瞬「何と言う構造だ!」と思いましたが、しかしピニオンシャフトとヨークとの接触面は「デフが差動しない限りは」原則として相対的には静止状態にあると考えられますのでこれで案外合理的な設計なのかも知れません。
また、コーナリング時、内側のヨークには逆に「引っ張ろう」とする力がかかると考えられますが横Gのかかり方は外側よりも少ないと考えられますのでこれはデフ内部の「Cリング」程度の力で充分受け止められる、という事なのでしょうか。また、デフの差動は主としてコーナリング内側で発生すると考えられますのでこの時内側サイドヨークとピニオンシャフトとの接触面には「すべり」が生じるはずですが、これもヨーク自体が外側に引っ張られているので接触面の面圧は大したものではなく余り深刻な磨滅をおこさない、という事ではないでしょうか。ちなみにこのサス形式の原形は1960年に製作された"CERV 1"(Chevrolet Experimental Racing Vehicle)に求められるようです。
●ではこのガタをどうするべきか?
直さないといけません。つい先日までは「そろそろ車高も落ち着いて来たし、いよいよ四輪アライメント調整をするかな?グッフッフッフッ・・」などとひとり不気味な笑みを浮かべながら考えていたのですがリアにこんなガタがあったのではキャンバー調整の意味すら問われてしまいますので、アライメント調整は後日。まずこのガタの修理から始めないといけません。ところが修理、と云っても考えてみると随分チェック項目、交換部品が多いようです。ざっと考えてみても、
・サイドヨークの交換(ハードエンドチップ付きのものに)
・ピニオンシャフトの磨耗チェック/交換
・ポジトラ(ノンスリ)の調整/交換
・ついでにデフそのもののバックラッシュ調整
などが頭に浮かびますがこれらの作業内容を検討しているうちに「日本で直すよりアメリカからデフ買った方がメリットあるんじゃないか?」という考えが頭をもたげてきました。最大の理由はエックラーなどで売っているデフのリビルドキットにピニオンシャフトとノンスリのディスクが含まれていない、という事実です。いちさんが以前デフをばらして点検したところピニオンシャフトの磨耗が結構目立ったそうです。いちさんのC3は私のゴージャス号と同年式でVINが非常に近いばかりか、実は同じ日に生産されています(左ドア・ヒンジ・ピラーのところのトリムプレートでその車の生産月日がわかる)。よってこの2車は同じロットの部品を使用している可能性が高いため故障、磨耗、変形など使用部品にあらわれる障害は非常に似通った傾向を持つ場合が多いと考えられます(同年式でも細かく見ると結構使ってある部品が違う事がままあります。部品のロットが違うのでしょうね)。という事は私のデフもピニオンシャフトが磨耗している可能性大です。また、サイドヨークがデフ内で余りにガタガタ動いているとデフケースそのものにダメージを与えている場合があるという話もあるアメリカ人メカニックから聞きました。サイドヨークが削れた金属粉がデフギアなんかに付着してイタズラしている場合があるという話も別のアメリカ人メカニック氏から聞きました。悪い話はいくらでもあります。
リアをジャッキアップしてタイヤを手で空転させて反対側のタイヤの反応を確かめながら私は「長く乗るつもりならサイドヨークの交換だけで済ますのではなく、今ここで抜本的にデフを直しておいた方があとあと楽なのではないだろうか?」と考えたのでした。
そんな訳で私は現在デフの価格、どこから購入するかなどの点について調べているところです。これらについて結論が出ましたらあらためて当HP上で御報告したいと思います。
●最後にちょっと
このサイドヨークの件につきましてVetteNetなどでアメリカ人に尋ねて分かった事でC3に乗っておられる方が押さえておくべき重要と思われるものを以下、列挙しておきます。
2.だがそのガタは最小限にとどめたい。
その値は1/20インチ(1.27ミリ)以内である
※プロのメカ、デービッド・ハーリンガー氏による
3.ガタがある値を超えたらサイドヨークの交換を考えなければならない
それはガタが1/8インチ(3.1ミリ)以上の場合である
※プロのメカ、グレッグ・スミス氏による
4.それ以上はサイドヨークの「Cリング」の溝をすりつぶす事になる
これは最悪の場合サイドヨークが抜ける可能性がある
※プロのメカ、グレッグ・スミス氏による
5.ちなみにこのガタは1978〜1981年式においてより起こり易い
それは当時GMにサイドヨークを納入していた工場の熱処理に問題があったからである
※プロのメカ、デービッド・ハーリンガー氏による
そんな訳でC3オーナー皆様におかれましては一度この「サイドヨークのガタ」を是非ともチェックしていただき、それが危険な領域に入っていないかどうかを確かめられる事をお薦めいたします。特にグレッグさんなんかは私が最初勘違いで「私のサイドヨーク、4ミリから6ミリくらい動いてるんですけど」と相談したら(あとで冷静になって測り直したら実際は2ミリ程度だった)、「そりゃあお前、Cリングが落ちるボーダーラインの上におるな。一刻も早くサイドヨークを交換せんと下手したらサイドヨーク、落ちるで」と指摘してくれました。サイドヨークが落ちるんですってよ!これは恐いですねえ。
そんな訳でC3乗りの皆様におかれましては是非とも一度御自身で「サイドヨークのガタ」のチェックをされることをお薦めいたします。
尚、サイドヨークのガタは本ページ冒頭の写真の通り、サイドヨークのガタそのものの数値を測って下さい。間違ってもタイヤを掴んで検査するときの「タイヤの振れ幅」と誤解なさらないように
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(当HP内における関連事項)
このデフのガタに関しては当HPの以下のページも是非ご参照下さい。全部読んでいただくとデフのガタに関する概要がわかっていただけると思います。
●関連事項1:第7・"Notes From Dave's Garage" -1: C3のリアホイールベアリングとヨークの「ガタ」の判断方法
●関連事項2:第3・"Reading The VetteNet"-20) デフ・サイドヨークのガタについて
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